ジュンク堂札幌店での展覧会開催中です!(2012)

ジュンク堂展(2012)

作品NO.5

「明日」(2005)

〜どんな人でも生きているかぎり存在の必要がある〜

ラルフ・ワルド・エマーソン (1803 - 1882・思想家)


この絵を描いた時は、東京・府中市にある大きな精神病院で清掃のアルバイトをしていました。

アルバイトの内容は、給食の配膳・下膳、共用部の清掃や食器の洗浄などでした。

精神病院なので至る所が施錠されており、自由に行き来出来ないようになっていました。

私が入院患者のいる大部屋に入れるのは、給食の配膳と下膳の時だけです。鍵を開け、大部屋に入ると何となく汗の籠ったようなにおいがします。患者さんがワァーと集まってきて「お兄さん、手伝うよ」と言って我先に配膳のお手伝いをしようとしてくれます。

その患者さんの中、赤い鼻緒の下駄を履いた60歳くらいの可愛らしい女性がいました。いつも私ににこやかに話かけてくれるのですが、病気のせいか言っていることがいつも理解出来ずにいました。

この絵はそんなある日、鍵を開け大部屋に入る瞬間目に入って来た光景を描きました。

いつも元気な赤い鼻緒の下駄の女性が、体調が悪いのか机に突っ伏していた光景です。

精神の病を発症するには、それなりの原因があっただろうと思います。家庭の問題や仕事、受験など自分では抱えきれないストレスが溢れてしまった結果精神を病み、もしかしたら一生を病院の中で過ごさなければならないのかも知れません。この病院で接した患者さんはみんな優しく、フレンドリーでした。

今、鬱病などを精神の病を発症する方が大変多い世の中です。人間はそんなに強い生き物ではないと思います。過酷な競争社会で生き残れる人の方がむしろ異常で、体調を崩される人の方がむしろまともなのではないかと思います。

折角授かったそれぞれの生命を大事に、活き活きと生きれる優しい社会になって欲しいと切に願います。

テーマ : 展示会、イベントの情報
ジャンル : 学問・文化・芸術

プロフィール

MITSUI YASUSHI

Author:MITSUI YASUSHI
画家・イラストレーターの三井ヤスシと申します。このOFFICIAL BLOGでは、展覧会などで発表したオリジナル作品や、書籍や雑誌などに掲載されたイラストレーションのほか、展覧会の予定などのお知らせを随時掲載して参ります。

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